上機嫌で何が悪い!ブログ「大阪アースダイバー」中沢新一

 僕は、上町台地で幼少期を過ごした。多感な時代に新世界・四天王寺生國魂神社に囲まれたで過ごしたことは、きっと僕の血肉となっているのだろう、全くの自覚なしに。

そう、都市も、全くの自覚なしに、「その用途を選択している」ことが、アースダイバー的な面白さだろうな。墓地の横にラブホテル街を持ってくる、それは、単に地価が安いので、とかいう理由を超えて、生と死を超越する所に両者の類似性がある、みたいな解釈。

そういえば、姜尚中も、「トーキョー・ストレンジャー」で土地の歴史を踏まえて、その使われ方に言及していたな~。

アースダイバーって何?それは地歴的視点と、文化人類学的視点の融合だその視点は非常に面白いのだが、一つ一つの論証に緻密さが感じられず、説得力に欠くのは残念。

例えば、「不思議なことに、人類の社会では大昔から、笑いの芸能というものは、生と死が混在する機会や場所を選んで演じられるもの、という暗黙の決まりがあった。」ふむふむ、なるほど、そうなんだ、だけど、千日前の他に、事例はないの?

今の僕のこの選択、この暮らしに、生まれ育った大阪の街はどう息づいているのだろうか?