2019-12-01から1ヶ月間の記事一覧

上機嫌で何が悪い!ブログ「大阪アースダイバー」中沢新一

僕は、上町台地で幼少期を過ごした。多感な時代に新世界・四天王寺・生國魂神社に囲まれたで過ごしたことは、きっと僕の血肉となっているのだろう、全くの自覚なしに。 そう、都市も、全くの自覚なしに、「その用途を選択している」ことが、アースダイバー的…

書評目次

「コルシア書店の仲間たち 須賀敦子 」 「硝子戸の中 夏目漱石」 「夏服を着た女たち」 「未亡人の一年(上)(下)」 「銀河を渡る 沢木耕太郎」 「クアトロ・ラガッツィ 天正少年使節と世界帝国 若桑みどり」 「霧のむこうに住みたい」須賀敦子著 「夜想曲…

上機嫌で何が悪い!ブログ「パルプ」チャールズ・ブコウスキー 柴田元幸訳

探偵業の報酬が、一時間6ドル、これをどう思えばいいんだろう?そんなこと詮索するだけ野暮なのか?オフィスがなければ探偵じゃない、嘯くニック・ビレーンのハードボイルドな探偵の物語。面白かったのか?レイモンド・チャンドラーのフィリップ・マーロウの…

上機嫌で何が悪い!ブログ「町でいちばんの美女」チャールズ・ブコウスキー 青野聰訳

僕の中で、何かが拡がった。「そんなのありかよ。」ってとこでしょうか。小説の役割の一つが、生きる勇気を与えてくれることなら、この短編集はまさにそう。 「そういうことをした人がほんとにいるんだ」とは、狭隘な僕の常識では思えないけど、少なくとも「…

上機嫌で何が悪い!ブログ「ヨーロッパ退屈日記」伊丹十三

戦争で負けた日本人のヨーロッパに対する「気負い」みたいなものを感じる一冊。歴史を経たいわゆる「正統な」文化が薄まっていく昨今の流れの中で、まっとうに文化を吸収するような生き方は、支持されにくいんでしょうね。だいたい正統な文化って高コストで…