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上機嫌で何が悪い!ブログ「オーバーヒート」千葉雅也著

言葉を使って思考する以上、言葉の選択が思考の精度を誘導することになります。この本は、その発端となる最初の言葉が、日常のちょっとした違和感のような感覚から発生している、その発生をよく描いています。その感覚を生み出す感性が非常に鋭いのです。 例…

上機嫌で何が悪い!ブログ「君がいないと小説は書けない」白石一文著

随筆なのか小説なのか?自伝的小説と「帯」にあったけど、いやいや、少なくとも分量の半分は随筆です。 人生の自分に降りかかってきた出来事を「たまたま(偶然)」起こったことであっても、それらを撚り合わせて因果関係を見出し、そして必然と見做す。それ…

上機嫌で何が悪い!ブログ「火花」又吉直樹著

「この小説は、僕のことを書いているんだ。」と思わせる小説がいい小説なら、これは間違いなくいい小説です。スパークスの徳永は、何事も突き詰めることができなかった僕そのもののようです。 『僕は徹底的な異端にはなり切れない。その反対に器用にも立ち回…